退職後の手続き一覧|健康保険・年金・離職票を時系列で確認

退職後の手続きで先に押さえる期限は、健康保険の任意継続が退職日の翌日から20日以内、国民健康保険と国民年金への切り替えが14日以内です。

仕事を探す人は、離職票が届いたらハローワークで求職を申し込みます。基本手当は手続き当日から7日間の待期があり、2025年4月1日以降に正当な理由なく自己都合で退職した人には、待期後に原則1か月の給付制限があります。

退職前から退職後の健康保険・年金・雇用保険までの4段階

最初に見る期限一覧

時期行うこと数字で押さえる点
退職前会社へ離職票、源泉徴収票、健康保険の資格喪失を示す書類の送付先を伝える給与所得の源泉徴収票は中途退職後1か月以内が交付期限
退職後10日を過ぎた頃離職票が未着なら会社へ処理状況を尋ねる会社は離職日の翌々日から10日以内に資格喪失届をハローワークへ提出
退職日の翌日から14日以内国民健康保険と国民年金への切り替えすぐ次の会社へ入らず、家族の扶養にも入らない場合
退職日の翌日から20日以内健康保険の任意継続を申し込む協会けんぽへ郵送する場合は20日以内に必着
離職票が届き次第ハローワークで求職申込みと受給手続き待期7日。自己都合退職はその後に原則1か月の給付制限
退職前の書類準備から健康保険・年金・雇用保険までの時系列

退職前:会社から受け取る書類と送付先を決める

退職後の公的手続きでは、会社から届く書類を使います。退職前に次の書類の要否と送付先を会社へ伝えておくと、住所違いによる遅れを防げます。

  • 雇用保険被保険者離職票1・2
  • 雇用保険被保険者証
  • 給与所得の源泉徴収票
  • 健康保険資格喪失証明書など、退職日と資格喪失日を示す書類
  • 退職証明書
  • 退職金や企業年金の案内(制度がある場合)

離職票は失業給付の手続き、源泉徴収票は年内の転職先での年末調整や確定申告、健康保険資格喪失証明書は国民健康保険への加入などで使います。

給与所得の源泉徴収票は、中途退職の場合、退職後1か月以内が交付期限です。届かなければ、まず会社へ交付を依頼します。それでも交付されない場合は、税務署へ「源泉徴収票不交付の届出書」を提出できます。

離職票はいつ届くのか

厚生労働省のQ&Aでは、会社は離職日の翌々日から10日以内に雇用保険被保険者資格喪失届をハローワークへ提出し、発行された離職票を会社経由で本人へ交付すると説明しています。この10日は会社の届出期限であり、自宅への配達完了日ではありません。

退職日の翌々日から10日を過ぎても手元に届かなければ、会社へ処理状況を尋ねます。各地の労働局には「離職後2週間を過ぎても届かない場合はハローワークへ相談」とする案内もあります。会社が手続きをしない、督促しても届かない、会社と連絡が取れない場合は、本人確認書類と退職証明書などを持って、住所地を管轄するハローワークへ相談できます。

退職直後:健康保険を3つから選ぶ

退職日の翌日から、勤務先の健康保険は使えません。次の勤務先の健康保険へすぐ入らない人は、任意継続、国民健康保険、家族の健康保険の被扶養者のいずれかへ移ります。

退職後の健康保険を任意継続・国民健康保険・家族の扶養で比べる図

協会けんぽの任意継続

加入条件は、退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して2か月以上あり、資格喪失日である退職日の翌日から20日以内に申出書を提出することです。郵送は20日以内の必着です。

加入できる期間は最長2年です。保険料は退職時の標準報酬月額を基に決まり、在職中の事業主負担がなくなるため全額を本人が負担します。協会けんぽでは原則として2年間同じ保険料で、扶養家族の人数による追加保険料はありません。

国民健康保険

国民健康保険の加入手続きは、被保険者になった日から14日以内です。窓口は住所地の市区町村で、資格喪失証明書などを使います。

保険料は前年所得と世帯の加入人数などを基に決まり、計算方法と減免制度は市区町村で異なります。退職して当年の収入が減っても、前年所得が高ければ初年度の負担が大きくなることがあります。

家族の健康保険の被扶養者

家族の健康保険へ入る人は、家族の勤務先を通して手続きします。協会けんぽの「被扶養者(異動)届」は、被保険者が事業主を経由して日本年金機構へ提出する届出で、事業主側の提出時期は事実発生から5日以内です。退職した本人が年金事務所へ直接5日以内に出す手続きではありません。本人が家族の勤務先へ書類を渡す時期は、勤務先や加入する健康保険の案内に従い、退職前から必要書類を確認して早めに提出します。

被扶養者の年間収入は、原則130万円未満、60歳以上または一定の障害がある人は180万円未満です。19歳以上23歳未満(配偶者を除く)は、扶養認定日が2025年10月1日以降なら150万円未満です。これは過去の収入ではなく認定日以降の見込み収入で、失業給付や公的年金なども含みます。同居なら原則として被保険者の年収の2分の1未満、別居なら仕送り額未満であることも確認されます。認定日と必要書類は加入先によって異なるため、家族の勤務先へ問い合わせます。

保険料は同じ条件で比べる

任意継続と国民健康保険のどちらが安いかは一律に決まりません。次の4点をそろえて月額と年額を比べます。

  • 任意継続の月額保険料
  • 国民健康保険の年間保険料
  • 同じ世帯で加入する人数
  • 国民健康保険の減免対象になるか

任意継続は20日を過ぎると選べなくなるため、国民健康保険の試算も期限前に取り寄せます。

次の会社まで期間が空く:国民年金へ14日以内に切り替える

20歳以上60歳未満で、退職後すぐに厚生年金へ入らない人は、退職日の翌日から14日以内に国民年金第1号被保険者への切り替えを行います。住所地の市区町村窓口のほか、マイナポータルからも申請できます。

2026年度(2026年4月から2027年3月)の国民年金保険料は月額17,920円です。保険料は年度ごとに見直されるため、退職時点の金額を日本年金機構で確認します。

配偶者の扶養に入り、国民年金第3号被保険者となる場合は、配偶者の勤務先を通して届け出ます。退職した人に扶養されていた配偶者も、第3号から第1号への切り替えが必要になることがあります。

失業で国民年金保険料の納付が難しい場合は、免除・納付猶予を申請できます。失業の事実が認められると、退職した本人の前年所得を除いて審査する特例があり、離職票や雇用保険受給資格者証などが証明書類になります。承認された免除期間は年金額へ一部反映され、納付猶予期間は追納しない限り年金額へ反映されないため、未納のままにせず制度を使います。

年内に再就職しない:年末調整がなければ還付申告を確認する

年の途中で退職したまま再就職せず、年末調整を受けていない場合は、給与から源泉徴収された所得税などが納め過ぎになっていることがあります。中途退職した年の翌年に確定申告をすると、納め過ぎがあれば還付を受けられます。

所得税の通常の確定申告期間は原則として翌年2月16日から3月15日までですが、期限日が土日祝日に当たる年は翌開庁日へ動きます。直近の令和7年分は、令和8年2月16日から3月16日まででした。還付申告は通常の申告期間を待つ必要はなく、退職した年の翌年1月1日から5年間提出できます。源泉徴収票などの書類がそろったら、国税庁の当年分案内で期限を確認します。

仕事を探す:失業給付が入るまでの順番

雇用保険の基本手当は、退職しただけでは支給されません。すぐ働ける状態で求職活動を行う人が、住所地を管轄するハローワークで離職票を提出し、求職を申し込んだ日から手続きが始まります。

受給に必要な被保険者期間

原則は、離職前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上あることです。倒産や解雇などの特定受給資格者、やむを得ない理由で離職した特定理由離職者は、離職前1年間に通算6か月以上でも対象になる場合があります。

最初の振込みまで

  1. 離職票を提出し、求職を申し込む
  2. 受給資格決定日から通算7日間の待期を終える
  3. 正当な理由のない自己都合退職では、待期後に原則1か月の給付制限を終える
  4. 指定された失業認定日に求職活動実績などの認定を受ける
  5. 認定された日数分が口座へ振り込まれる

給付制限がない人でも、厚生労働省は初回の現金振込みを求職申込みから約1か月後、初回認定日の約1週間後と案内しています。自己都合退職で1か月の給付制限がある人は、それより後の認定を経て初回振込みとなります。

ただし、離職日からさかのぼって5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合で離職して受給資格決定を受けた場合は、給付制限が3か月になります。自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合も3か月です。該当条件はハローワークインターネットサービスの「よくあるご質問(雇用保険について)」で確認できます。

したがって、「退職から1か月で必ず入金される」とは限りません。離職票の到着前は受給手続きが始まらず、手続き後も待期と給付制限があります。具体的な認定日と振込見込み日は、受給資格決定日に渡される日程表で分かります。

離職理由が事実と異なる場合は、給与明細、退職勧奨の通知、メールなど手元の資料を持参し、受給手続きの際に申し出ます。離職理由は会社の記載だけで決まらず、ハローワークが双方の主張と資料を基に判断します。

退職後に迷わないための7項目

  • 会社へ送付先住所を伝えた
  • 離職票が必要だと伝えた
  • 健康保険の資格喪失を示す書類を依頼した
  • 任意継続と国民健康保険の保険料を比べた
  • 14日・20日の期限をカレンダーへ入れた
  • 仕事を探すなら、離職票が届き次第ハローワークへ行く
  • 年金保険料が難しいなら、失業特例の免除・納付猶予を申請する

まだ会社へ退職を伝える前なら、先に退職前の準備チェックリストで契約期間、希望日、有給、返却物、必要書類、連絡窓口を整理できます。

よくある質問

離職票が2週間たっても届きません

会社へ処理状況を尋ね、それでも届かなければ住所地を管轄するハローワークへ相談します。本人確認書類と、退職証明書など退職日が分かる書類を持参します。

自己都合退職なら、失業給付はいつ入りますか

2025年4月1日以降の正当な理由のない自己都合退職では、受給資格決定後の待期7日と、待期後の原則1か月の給付制限があります。ただし、離職日からさかのぼって5年間のうちに2回以上、正当な理由なく自己都合で離職して受給資格決定を受けた場合と、自己の責めに帰すべき重大な理由で解雇された場合は3か月です。その後の失業認定を経て振り込まれるため、退職日ではなく、離職票を出して求職を申し込んだ日が時間計算の起点です。

任意継続は2年間やめられませんか

加入期間は最長2年ですが、再就職して別の健康保険へ入ったとき、保険料を期限までに納めなかったとき、本人が資格喪失を申し出たときなどは途中で終了します。

退職代行を使えば公的手続きも終わりますか

退職代行が会社への連絡を担っても、健康保険、年金、失業給付の申請は本人が各窓口で行います。依頼前に、会社へ頼む書類と自分で申請する制度を分けておくと手続きが止まりません。

確認に使用した公的情報

公的情報確認日: 2026-08-01

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